「舌下免疫療法」

投稿日:2014年2月25日|カテゴリ:医療コラム

舌下免疫療法は2014年6月頃に保険適応となる予定です。 現在は保険適応前の自由(自費)診療になっております。

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アレルギーの起こる仕組み
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アレルギー反応は、アレルギーを持つ特定の物質(アレルゲン)によって引き起こされます。こうしたアレルゲンに触れると、身体は外界からの侵入者を察知します。
アレルゲンは血液中のIgE抗体と結合します。すると、脂肪細胞はヒスタミンなど炎症性物質を放出し、こうした物質は身体が有害だと察知した外敵を撃退するため、全身に瞬時に運ばれていきます。ヒスタミンは、体の局所で炎症を引き起こします。
発現する症状は、ヒスタミンが放出される部位によって異なります。鼻水、眼の痒み、涙眼、息切れ、肌の乾燥は全て、肥満細胞が局所で反応している徴候です。
多くの場合、アレルギーは初めは当たり障りのない現象として現れ、症状を呈するまでには数年を要することがほとんどですが、より深刻で健康全体を 脅かすアレルギー反応を起こす場合もあります。また中には、食物、薬剤または虫刺されが突如、生死に関わるアナフィラキシー・ショックを引き起こす場合も あります。

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これまでのスギ花粉の免疫療法
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国民の25%以上がスギ花粉症といわれる時代です。しかしスギ花粉症に効く究極の治療法はまだないのが現状です。
日本で認可されている方法は注射による方法です。
スギ花粉を含んだ注射液を低い濃度から徐々に濃度をあげながら注射します。急に濃度をあげると危ないからです。
毎週1回の注射を4〜6ヶ月程度続けます。その後に間隔をあけていき、6カ月ほどで最終的1ヶ月に1回の注射になります。1ヶ月に1回の注射を3 年以上の継続する必要があります。計画的に行わないと効果も少なく、安全性もありません。根気よく通っていただく必要があります。また、特殊な治療法です ので、行える施設も限られており、どの地域でも行えるものではありません。
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舌下免疫療法とは
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薬剤を舌の裏側に垂らして、2分間くらい待ってから飲み込むという使用法で、2〜3年間毎日続けると脱感作状態に達する見込みとの事です。
この治療は、毎日する必要があるため、家で行うことになります。口の違和感、かゆみ、腫れがある場合は、治療中の医療機関に連絡してください。こ れらの口の違和感などは治療中に軽くなったり、起こさなくなります。アナフィラキシーは非常に稀ではありますが、皆無ではないので、注意は必要です。無症 状で続けていくことが治療の基本ですから、決して自己判断で、中止したり、再開しないようにしてください。(※現在、この治療方法は、講習会受講の医師に 限定されています。)
舌下免疫療法は家で毎日行い、週に2回、その後月に1回の受診をします。
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舌下免疫療法は安全?
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もともと注射に使っている薬です。体内に注射するものですので、極めて安全につくられています。従って、口にいれても安全です。
しかし、医療薬ですので、100%安全とは言えません。どんな薬であれ、稀な確率で副作用が報告されています。注射法では、注射により喘息や咳などの副作用を誘発する可能性があるとわかっています。
したがって、舌下法も理論的には同じ副作用が考えられますが、海外でのこれまでの試験では、副作用は注射法よりも少なく、重篤な副作用の報告はありません。現状では舌下法の法が安全と考えられます。注射法より安全性が高いとされています。
従来の、注射による減感作治療法と比べて、自宅で行えるという事が最大の利点ですが、反面使用中にアナフィラキシーショックなどの副作用が生じるリスクもありますので、十分の注意が必要です。
アナフィラキシー発症時の自己注射薬であるエピペンなどと同様に、医者も講習を受けて登録医の資格を取らないと処方できないとのシステムになるようですが、安全に使用できて、多くの患者さん方が忌まわしいスギ花粉症と縁を切れる事を切に期待したいと思います。

舌下免疫療法は2014年6月頃に保険適応となる予定です。 現在は保険適応前の自由(自費)診療になっております。