「PM2.5、高い発がんリスク」

投稿日:2013年12月17日|カテゴリ:医療コラム

微小粒子状物質「PM2.5」への備えが必要な季節になった。
偏西風が強まる冬は中国で発生したPM2.5が飛来しやすい。健康への懸念が高まる中で、自治体も住民への注意喚起の仕方を従来よりきめ細かくするよう改めた。
なるべく吸い込まないためには、注意喚起を参考に外出自粛やマスク着用などで自衛しましょう。

【PM2.5とは】
PM2.5は大気中に浮遊している直径2.5マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル以下の微粒子。
自動車や工場、火力発電所、焼却炉などが主な発生源で、森林火災や黄砂、火山灰など自然由来のものもある。たき火やたばこの煙にも含まれている。
西日本は中国の影響が大きいが、関東などでは国内の発生源によりPM2.5が増えた例もある。

【肺の奥まで入る】
PM2.5が厄介なのは髪の毛やスギ花粉より小さく、肺の奥まで入りやすいからだ。
PM2.5は肺で炎症を起こし全身に影響を及ぼす。たばこと作用が似ている。
今年10月、世界保健機関(WHO)の専門組織が衝撃的な発表をした。
PM2.5を含む大気汚染物質の発がんリスクを5段階のうち最上位の「発がん性がある」に分類した。
大気汚染に起因する肺がんで2010年には全世界で22万3000人が死亡したとのデータも示した。

【うがい・手洗いも】
PM2.5をできるだけ吸い込まないようにするにはどうしたらよいか。
まずはホームページなどで発表する自治体の注意喚起情報や環境省の全国の汚染状況を確認する。
濃度が高い場合は、不要不急の外出を控える。屋外での長時間の激しい運動もなりべく避けることが大切。
外出する場合でもマスクをすれば影響を減らせる。
一般のマスクではPM2.5を通してしまう可能性があるが、最近は医療現場で使われる0.3マイクロメートルの粒子を95%以上防ぐ「N95」規格などの高性能製品も売られている。
特に外で過ごす時間が長い子供、高齢者、肺や心臓などの持病がある人は、慎重に行動してほしい。
帰宅したら、うがいや手荒いを忘れずに。
換気や窓の開閉を必要最小限にするとともに、室内にPM2.5を取り除く空気清浄機を設置するのも検討。
ただ、過剰になって生活に支障が出るのはよくない。
注意喚起が出るときに気にするぐらいの感覚でちょうどいい。

■全国各地の大気汚染状況がわかる環境省大気汚染物質広域監視システム「そらまめくん」
http://soramame.taiki.go.jp/
■3日先までの予測を知りたい人は日本気象協会「PM2.5分布予測」
http://guide.tenki.jp/guide/particulate_matter/