のどのトラブル 予防と対策

投稿日:2012年11月22日|カテゴリ:医療コラム

空気が乾燥すると増えてくるのどトラブル。のどの状態や予防と対策をご紹介します。
【 のどの構造と不調 】
■炎症による症状
・のどが痛い
・ぶよぶよしている
・声がかすれる
(原因)咽頭、喉頭の粘膜が病原体やアレルギー、極度の乾燥により炎症を起こしている。

上記のような、一般的なのどの炎症とは別に、この季節はのど粘膜に異常がないのに、慢性的なのどの違和感を訴える人も増えています。以前までは生活改善しか対処法がありませんでしたが、最近では「咽喉頭異常感症」という診断名がつけられました。
■咽喉頭異常感症の可能性
・イガイガする
・のどがつまった感じ
・胸の上部が重苦しい
(原因)乾燥、精神的なストレスなどが原因で粘膜の感覚が過敏になっていることが多い。

【 のどの不調 予防と対策 】
1.乾燥や刺激から守る
・意識してこまめに水分をとる
・職場の分煙を徹底する
・外出時はあめやガムを持参する(あめは砂糖が多くネバネバするものより、シュガーレスでさらっとしたあめの方が効果的)
・エアコンで暖房するときは加湿器を利用
・帰宅後はうがい、ゆっくり入浴をする
・のどの乾燥を感じたらマスクも有効

2.うがいは小まめに、正しい方法で
◇やり方◇
・まず水で口をゆすいで食べ物のカスなどを取り除く
・適量の水を口に含み、上を向いて15秒ほどガラガラ。気持ちが悪くならない程度に、のどの奥まで水を行き渡らせる
・これを2〜3回繰り返す

◇液体を使い分ける◇
・毎日のうがいは水道水でOK
・うがい薬はのどに痛みや腫れがあるときだけ。耳鼻咽喉科医や薬剤師に相談して使う
・イガイガ感などが続くときは、粘膜の過敏な感覚を抑える塩番茶なども効果的
・イガイガ感が長く続くときは甘草湯(かんぞうとう)、桔梗湯(ききょうとう)など漢方のうがい薬が有効なこともあるので、漢方に詳しい医師に相談を

【 鼻の病気や胃の不調がのどトラブルの原因になることも 】
■鼻との関連
アレルギー性鼻炎、軽度の副鼻腔炎がある場合、気づかないうちに口呼吸になっていることがあります。鼻呼吸を心がけるとともに早めに耳鼻咽喉科に相談を。

■胃との関連
最近、咽喉頭異常感症の原因として注目されているのが胃との関連です。
胃液が食道に上がってくる逆流性食道炎の軽度の症状として、のどの違和感、異物感があることが最近分かってきました。
こちらの場合は消化器科で相談を。

冬のイライラの原因となりがちな、のどのトラブル。早めの対処で改善しましょう。