RSウイルス感染症

投稿日:2012年10月3日|カテゴリ:医療コラム

乳幼児を中心に例年冬場に流行するRSウイルス感染症の患者が、今年は早くも流行している。
9月中旬の全国患者数は前年同時期の2.7倍で、過去10年で最速ペースで拡大中。
感染力が強く、乳児や心疾患を持つ小児の場合、肺炎などが重症化する恐れもあり、医療関係者は早めの受診や
手洗いなどの対策の徹底を呼びかけている。

<RSウイルス感染症とは>
■病原体であるRSウイルスが広がることで発生する呼吸器感染症
■潜伏期間は2〜8日
■症状は、発熱・せき・鼻水・頭痛など風邪と似ている
■感染力が強く、2歳までにほぼ100%がかかるとされている
■患者の咳やくしゃみがウイルスを含む飛沫が空気中に放出され、それを吸い込むか、手指などを介して接触することで感染
■生後6ヶ月未満の乳児や低体重出生児、心疾患や肺疾患、免疫不全の人は重症化のリスク高く、特に注意が必要
■悪化すると肺炎を引き起こし、呼吸困難になることもある

<予防と治療>
■手洗いとうがいが基本
■患者が咳やくしゃみをする時は口と鼻をティッシュで覆うなど配慮する
■予防接種や特効薬はなく、症状に合わせた投薬で治療
■昨年10月より、1歳未満の乳児に診断キットによる検査が保険適用の対象となった

初期症状は水鼻や咳で、ぜいぜいと息をするようになったら要注意、発熱しないこともあります。
冬に入る前に流行が例年以上に広がる可能性もありますので、感染拡大を防ぐため
にも、症状が出たら早めに受診しましょう。