熱中症だけじゃない、意外と多い夏の脳梗塞

投稿日:2012年8月3日|カテゴリ:医療コラム

ある日突然、血管が詰まって発症し、命に関わったり後遺症が残ったりする脳梗塞や心筋梗塞。
寒い冬に多い病気とみられがちだが、夏も注意が必要です。
脳出血も脳梗塞も脳卒中に分類されますが、脳の血管が破れて出血するのと、血液が詰まって流れなくなると違いがあります。

【季節性が起こる原因】
寒い冬は血管が収縮し血圧が高まる。この結果、脳血管が破れやすくなる。一方、夏は汗をかきやすく血液中の水分が減って、どろどろした状態になる。こうなると血液が血管に詰まりやすくなるという。
また暑さで脱水状態になると、カリウムやカルシウム、マグネシウムなど体内の電解質のバランスが崩れて不整脈を起こしやすくなる。

【脳梗塞の症状】
発症すると様々な症状が突然起こる。
典型例は顔の半分や片方の手足に起こる運動まひやしびれ。
顔の片側が下がってゆがみが出て笑顔がうまく作れなくなる。
両腕を持ち上げた状態を維持できなくなることもある。
言葉 にも異常が出やすい。①言葉が出てこない。②ろれつが回らない。③相手の言葉の意味が理解できない。といった状態になる。

【心筋梗塞の症状】
胸全体が締めつけられるように痛い。
大量の冷や汗が出る。
数分間、突発的な腕や脚のだるさが続く。

【予防】
脂っぽい食事を控える。
禁煙する。
アルコール摂取はほどほどにする。
ストレスをためないようにする。
夏場はこまめに水分補給し、脱水状態を防ぐ。
寝る前にコップ一杯の水を飲む。
エアコンの利用を必要以上に我慢しない。
炎天下での激しいスポーツは避ける。

脳梗塞、心筋梗塞とも発症が疑われた場合は、迷わず救急車を呼ぶのが鉄則です。
発症後早めに治療すれば、それだけ回復が見込まれます。
また、この2つの病気は生活習慣の積み重ねで発症するケースが多いので、出来るだけ規則正しい生活を心がけましょう。