「帯状疱疹、若い世代も発症」

投稿日:2014年8月18日|カテゴリ:医療コラム

【帯状疱疹とは】
帯状疱疹は、加齢やストレスなどにより、病原菌から身を守る免疫の働きが下がり発症します。
ぴりぴりとした痛みを皮膚に感じた後、数日後に赤い発疹が出て、帯状の水ぶくれとなります。
酷い場合は。衣類や髪の毛が触れるだけで痛むので、夜も眠る事ができず、日常生活に支障を来すこともあります。
帯状疱疹は、自らの免疫低下で発症するので、基本的に周囲に感染はしませんが、水疱瘡にかかった事のない人にうつると、水疱瘡を発症する恐れもあります。

【帯状疱疹の主な原因】
主な引き起こす原因としては、子供の頃にかかる例が多い、水疱瘡ウィルスです。
このウィルスに初めて感染した時は、水疱瘡として発症しますが、後々、加齢やストレス、過労などで免疫の働きが弱まると再び活性化し、表面に出てくるのです。
高齢者の病気と思われがちですが、実は近年10〜20代前半の発症も増えてきています。
これは、子供の頃に水疱瘡にかかって獲得した免疫が徐々に弱まるためとみられています。

【帯状疱疹の症状】
発疹は体に走る神経に沿って出ます。三叉神経の場合は顔、肋間神経なら胸や背中など胴体部分に痛みを引き起こします。またそれらの神経に沿って水ぶくれができます。頭皮に発症した場合は、髪の毛で気付きにくいこともあります。
通常体の1ヶ所だけに起こりますが、複数箇所に起こる例もあります。
免疫が下がる50歳以上の発症が一般的には多いとされています。

【帯状疱疹の主な治療法】
治療は抗ウィルス薬投与が中心で、鎮痛剤やステロイドを使うこともあります。
発疹が出て3日以内に治療を始めれば3〜5日で大半は治ります。
通常は発疹が治れば痛みも消えますが、いつまでも痛みが続く場合は、後遺症の1つでもある、帯状疱疹後神経痛の可能性があります。この場合は数カ月から数年続く場合があります。

その他、顔面神経麻痺や耳鳴り、めまいなど後遺症が出る例もあえいますので、その場合は専門の医師の指示に従いきちんと治療することが大切です。

【帯状疱疹患者が心がけた方がよいポイント】
・病院で処方された薬を正しく服用する。
・発症後1週間は安静にして過度の飲酒は控える
・神経痛を残さないため、治癒するまで患部を冷やさない
・痛みの軽減と後遺症予防のため積極的に入浴する
・発疹が乾くまで水疱瘡になったことのない人との接触を避ける