「どう対処?顔・首のポツポツ」

投稿日:2014年5月12日|カテゴリ:医療コラム

初夏の明るい光の下で、肌の露出が増えてくる季節になった。鏡に映る目の周りや首のポツポツがとくに気になる時期でもある。このポツポツは、放って置いて 自然に治るものでもなく、長年なやんでいる人がすくなくない。今回は、よくあるポツポツの原因と治療法をまとめてみました。
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専門医によるとこのポツポツは、目の周りだけでも10種類近くあると言われています。
一見、脂肪の塊のように見えるポツポツを取りたい理由は、それがあると老けて見えることが大きい。
女性の場合は化粧でも隠れず、肌のおて入れの度に鏡を見ては憂うつになる。男性でも「見た目」が気になる。
ここ10年で、顔や首にできるポツポツを取ってほしいという患者さんが、それまでに比べ3~4割増えているようです。

【主な原因】
主な原因は皮膚の免疫力の低下。できる場所などによって発生のメカニズムは違います。

【主な治療法】
注射針やメスで切って中のものを出すか、炭酸ガスレーザーで蒸散させるか、電気メスで削り取る点では共通です。
10年ほど前から、炭酸ガスレーザーはポツポツのスムーズな除去に役立っている。大半が水分でできている皮膚組織を強力な熱を与えて局所的に破壊 し蒸散させる仕組みで、時間は1ヶ所につき5~10秒程度。痛みについては個人差があるが、局所麻酔をするのでほとんど痛くない。照射した当日から洗顔も 可能です。

【治療費について】
切除などは保険診療が可能だが、炭酸ガスレーザーは自由診療となります。

≪顔や首の周りにできやすいポツポツ ゾーンと形状&ポツポツの原因と治療法≫

■稗粒腫(ひりゅうしゅ)
まぶたの皮膚表面付近に直径1~2ミリ位の袋状の白色の粒
《原因》
汗や摩擦をきっかけに毛穴の入口に、角質がたまって生じる
《治療法は?》
注射針の先端をしようして丘疹の直上から小さく切開し、内容物を圧出する

■汗管腫(かんかんしゅ)
小型で扁平に隆起した肌色~褐色の直径1~2ミリ位の丘疹
《原因》
汗を出す汗腺が、真皮内で増殖してできる
《治療法は?》
炭酸ガスレーザーで病変部を熱で蒸散させる

■脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
半米粒の大きさから大豆まで。皮膚の色もあれば黒褐色まで種々
《原因》
皮膚の老化による。皮膚機能の低下でできる
《治療法は?》
液体窒素で凍らせて皮膚表面を平らにするか、盛りあがった部位を炭酸ガスレーザーで蒸散させる

■眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)
上まぶたにできる黄白色の平たい腫瘍からやや盛り上がっている
《原因》
多くの場合、コレステロールや中性脂肪が増加することで起こる
《治療法は?》
血中脂質、コレステロール量を調べ、正常であれば切除し縫合。または炭酸ガスレーザーで蒸散させる

医者に行かず自分で処置するのは禁物。「こんな小さいこと」と思わずに、まず専門医に見せることが大切です。